三宅島の民宿(船宿)夕景:磯渡船、磯釣りガイド案内、釣り船、釣り餌販売など様々な海釣りに対応します。女性・初心者・ファミリー大歓迎です!

◎広い海の楽しみ方

 我々釣師にとって、日本に暮らしていることは非常に恵まれていることといえる。
 そのことに気づいているだろうか?
 アメリカ大陸やヨーロッパのことは良く知らないが、日本地図を広げて見ると、常々そう思う。
 南は沖縄から、九州男女群島、四国西南部、和歌山、伊豆諸島、新潟、青森と世界屈指の釣り場が
国のあらゆる海岸線に点在している。
 日本の釣具の開発技術は世界一といわれてるが、それ以上に黒潮、親潮など潮流の恩恵によるところが大きい。

 三宅島は2000年の火山活動によって、全島民が島外に避難することとなった。
 当然、相当な苦労があったわけだが、その中でも自分自身が一番の収穫と思えたのは、「色々な海
を知ることができたこと」。これに尽きる。
 都内で暮らしている間も、伊豆半島、房総半島、三浦半島、新潟県、鹿児島県と色々な海に釣りに出掛けた。
 それぞれ様々な特徴があり、それなりに楽しむことができたが、どこかで不完全燃焼感も生まれた。

【トカラ列島での釣り】                      【西表島のマングローブ】


 それは何故だろうか?
 子供のころから三宅島で育った我々は、小学生の頃から、大人に混じって釣りをし、とこぶし(貝)漁が
解禁となると、やはり一緒に大人と潜ったりして過ごしてきた。
 夏休みのほぼ毎日は海で過ごし、港で遊んでいる最中にカツオ漁の船に乗ったことも沢山ある。
 まさに”海の子”を形成するに相応しい環境で育てられた。

【初夏に上がるキハダマグロ】                 【船長の水揚】

 おそらく、釣りでしか海との接点を持たなかったからではないだろうか?
 もっと色々な角度で海と接していれば、もっと楽しめたのに!と最近では感じるようになった。

 あと2つ!最近強く感じていることがある。
 そろそろ声を大きくして言う人が出てきても良いと思うので、磯釣りシーズン終盤ということで、ぜひ
訴えたい!!!

 これは三宅島の海(釣り)を守る意味で”警告”に近い内容なので、心当たりのない方は読まないで
下さいね。
 また自分は完璧だ!などと傲慢な気持ちは毛頭ないし、強制するつもりもありません。
 要するに自分自身にも言っていることですので、ご了承を。

 まず1点。釣り人の感覚。
 ライフジャケットやスパイクブーツは当たり前。それすら装備しない人は論外。
 俺から言わせりゃ自殺しにきているようなもんです。
 
 「ウネリが高いけど、大丈夫だよ!落ちても上がれるから平気平気!」
 「俺はベテランだから滑ったりしないよ!足元濡れていても平気平気!」
 「船長は波があるって言ってたけど、俺の目じゃ大丈夫だよ!何回も来てるんだから!」
 
 最近感じること、「自然を人間の尺度で測る」傾向が強くなってきたこと。
 人間の力ではどうにもならないのが自然・・・このことを忘れていませんか?
 分かってるよ!いやいやそんな簡単なものじゃありません。
 心の中の少しの傲慢な気持ちが、”多分大丈夫・・・どうにかなる・・・”
 この感覚が少しの油断を生み、大きな事故を起こします。
 「いきなり高波がきてさぁ~」
 何か必ず危険な雰囲気が漂っているはずです。
 自分が磯のガイドに立つとき、危険な雰囲気が漂っていると感じたときは止めるように必ず言います。
 「大丈夫だったよ~」
 それで良いと思っています。事故を起こさなければ又来ることが出来るからです。
 過去にもありました。
 我々はウネリが高くなったので早めに撤収。
 やはり!!同磯にいた自称ベテラン釣師は「何回も来ているから大丈夫!」と豪語し、私が助言したにもかかわらず何分後かに高波にさらわれ、落水。
 幸い近くに漁船がいたため何事もありませんでした。

 安全面だけではありません。
 実際に磯に立って釣りをするときでもそうです!
 「ハリスを変えたから釣れた」「餌のつけ方を変えたから釣れた」
 あくまでも人間本位、人間のちょっとした道具の工夫でどうにかなると思っている。
 そうかもしれません!
 でも根本的には何らかの潮流の影響によるもの以外に原因はありません。
 だって、そんなちょっとした工夫でどうにかなるのなら、100%釣果をたたき出して下さいよ!
 そんなこと出来る人はいません。
 結局、自然は人間の尺度では測れないんです!食うときは食う!食わないときは食わない!
 何をしたってしなくたって、食うとき、食わないときがある!ただそれだけのことです。
 ただ、自然状況の変化には敏感になる必要は充分にあると思います。
 何か変化が起きたとき!良いか悪いか分かりませんが、これまでの状況から変わるということ。
 チャンスかもしれないし、駄目かもしれない!それだけです。

 次にもう1点、釣り人のマナー。
 ゴミを放置したり・・・釣った魚を磯場に残して帰ったり・・・。
 どういう心境からこういった行動に出るのか理解できません。
 おそらく、「ちょっとくらい、少しだしいいだろう・・・」「面倒くさいし・・・誰にも見つからないし・・・」
 「このサンノジよく引いたから名残惜しくって・・・」まあそんなところでしょうね。

【前日の釣りで残されたと思われる多数の死骸】
 
 海にものを捨てて行くということ。
 他の生物の暮らしに悪影響を及ぼすということを知っていながら、そういう行動を起こす心。
 後から入ってくる釣り人が不快な想いをすると知っていながら、他人の迷惑は省みない心。
 要するに自分だけが良ければ良い! 
 これは、釣り人特有のエゴで、これらが「釣り師はマナーが悪い!」と世間で言われる元凶です。
 
 自然を人間の尺度で測ろうとする傲慢な心、油断、周囲の環境に配慮しない釣り人のマナー。
 いずれは、全て自分たち自身にしっぺ返しという形で確実に帰ってきます。
 それは、自分や仲間が大事故で命を落としたり、磯への立ち入り制限が行われたり。
 特にゴミの問題は、なかなか表面化してきませんが、ゆっくりと海の生態系そのものにも影響を及ぼし
ているはずです。
 今まで三本岳にカラスの姿は皆無だったそうです。
 最近ではゴミ目当てに集まり、カンムリウミスズメの生育に悪影響を及ぼしていると野鳥レンジャーに
聞きました。
 釣り人が流したビニールがまとわり着いたカメも確認されています。

 そろそろ真剣に考えなければいけない時期だと思います。
 つい先日、三宅島観光協会の磯釣りの祭典実行委員会によって、海辺のクリーンアップが行われま
した。
 主に地磯のゴミ拾いが中心です。
 これには、開催の主旨に賛同した公務員(教員、保健所、支庁)、釣り関係業者(店、宿、船主)など
100名余りが参加し、大量のゴミが収集されました。

 今後も、”誰かがやってくれるだろう”といった無責任な考え方は捨てて、我々三宅島釣師が中心とな
り自分たちの海を守っていかなければならないと強く感じています。
 もちろん、島外からのお客様にも粘り強く主旨を説明し、環境保持に努めていかなければなりません。
  
 
 

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